A.R.T小谷隆さんとのK&Kコラボ最後の作品がこの「グランド・ゼロ」だった。
別にこれで最後にしよう!と言って作ったわけではなく、
偶然、最後の作品になったってことだ。(笑)
さて、何故に「グランド・ゼロ」だったのか??
この歌は、タイトルどおり・・・あの9・11をテーマにしている。
そう忘れもしない2001年9月11日・・・同時多発テロ・・・。
TVのニュースをリアルタイムに観ながら、何だこれ!?事故??
うわぁ~信じられない!!とか言ってると、もう一機が・・・。
え?マジに何これ??何かヤバイんじゃないの!これ!?
と、思いつつニュース映像に釘付けになっていた。
でも、どこかこうしっくり来ない違和感を感じながら観ていたな。
まるで映画のワンシーンを何度も見せられてるようなリアリティの無さだった。
仕事もあるし、いつまでもTVを観てるわけにも行かないし、
自分達の日常に戻るといつもと同じ光景と時間の流れがそこにあった。
その時に書いた詞は、リアリティの無さを淡々と説明するような詞・・・で、
こんな事件が起こってるのにこんな詞しか書けない自分・・・。
とても歌には出来ないなと思って、この事件と関わる歌は書かない事にした。
元々、僕はそういうのは苦手なんだ。
政治色の強い歌とか、平和を呼びかける歌とか・・・そういうの苦手なのよ。
9・11事件から1年が経過して、TVで特集番組をやっていたのを偶然観た。
現場に駆けつけた消防士と残された家族に視点が当てられていて、
あの時、何が起こっていたのか?を丁寧に描かれていた。
それを観て、はじめてリアリティを感じる事が出来た。
消防士というフィルターを通して、はじめて身近に感じる事が出来た。
テロが良いとか悪いとか、何故起こったのか?とかは置いておいて、
僕は消防士の歌を書こうって思ったのだ。
一枚の印象的な写真が僕にそう思わせたんだ。
消防車の後ろの方に消防士が立って乗ってて、上を見上げてる写真。
まさに、これからみんなを助けに行こうとしてる写真。
それと、爆心地(グランド・ゼロ)に、遺族達が集まり祈ってる光景。
実際、何も言えないよね。
だから、観たまま歌にしようって思った。
そんな感じで出来上がったのが、この「グランド・ゼロ」だったわけ。
今回、アコギリシーズとして制作した。
コーラスパートもレコしたんだけど、最終MIXで全部カットした。(笑)
完全なアコギ一本で唄ってる感じの方がイイような気がしたから。
とにかく、一度聴いてみてくださいまし。
2003年に小谷隆とのコラボレーションとして音源制作。
2007年にアコースティックバージョンとして再制作。
是非、試聴してみて欲しい。
「グランド・ゼロ」
勇気ある者達が挑んでいく姿は
見知らぬ誰かのため遥か上を見上げ
崩れ落ちる残骸に血を凍らせながら
救いを求める声に応えていたあの瞬間
いくつもの奇跡と悲劇が交差する
意味の無い闘いの渦に巻き込まれながら
起こった事さえ何もわからないままに
救いを求める声に応えていたあの瞬間
グランドゼロ!
そうさ勇気ある者達の詩が聴こえる
荒れ果てたこの場所に響き渡る
信じられぬ光景が目の前に広がる
鳴り止まぬサイレンに背を押されながら
爆音に飲み込まれ逃げ惑う人々
救いを求める声に応えていたあの瞬間
グランドゼロ!
そうさ勇気ある者達の詩が聴こえる
残された者達の祈りの中で
グランドゼロ!
そうさ勇気ある者達の詩が聴こえる
荒れ果てたこの場所に響き渡る
グランドゼロ!
そうさ勇気ある者達の詩が聴こえる
残された者達の祈りの中で
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